ダウンラウンド上場から株価6倍。国内シェア83%の独占企業INFORICH
モバイルバッテリーレンタルの「ChargeSPOT」を展開するINFORICHは、未上場時にGS等を含む投資家から100億円以上を調達するも、IPO時は想定時価81億円とダウンラウンドでの上場となりました。
しかし、IPO後に継続的に成長することで一時時価総額は6倍x規模の500億円に迫るなど株価を大きく伸ばしています。
「スモールIPO」の批判を受けることの多い東証グロース上場企業のなかで、数少ない“急成長スタートアップ”として注目度が高まる同社の、持続的な成長を支えるビジネスモデルや直近の戦略、今後の成長に向けた論点について分析していきます。
中華圏からのタイムマシン経営。国内シェア83%の独占企業
ChargeSPOTは、コンビニや駅構内、飲食店などに設置したモバイルバッテリーのレンタルスタンド「ChargeSPOT」を通じた、バッテリーのシェアリングサービスです。
利用者からバッテリーレンタル費用を徴収することで収益を獲得し、設置先企業から見るとスタンドを設置することで集客力や滞在時間の増加が見込めることがメリットになります。(一定の設置場所に対しては設置料を支払い)
このモデルは中国が発祥となっており、香港人の父を持つCEOの秋山氏が華僑のネットワークでバッテリーシェアリング事業を行う香港企業を買収。日本に輸入・拡販し現在に至っています。
直近の(2024年12月期)連結売上高はYoY+39%の107億円に達し、営業利益率も15.5%と高い成長率と利益率を両立。日本国内のEBITDAマージンは38%と非常に高くなっています。
日本国内の事業で得られるキャッシュフローを海外事業に投資しており、香港やマカオ、台湾といった中華圏やオーストラリア、直近では欧州にも既に進出。積極的に海外展開を行っていることも同社の特徴の一つです。
同社のビジネスモデルを考える上では独占に近い83%という圧倒的なシェアと、継続的に改善を続けるマージンが目を惹きますが、どのようにしてこれは実現されているのでしょうか?

2024年12月期 通期決算説明資料
一定ラインを超えると利益率が加速する先行者優位の陣取りゲーム
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