ジモティー突如の急加速。売上7.9倍/300店舗出店を見据える新規事業
USのクレイグリストを本家とするクラシファイドサービスと知られるジモティー。(所謂地域の無料掲示板)
30%という高い利益率で安定成長する優良企業として知られ、国内の同カテゴリのサービスとしてはNo.1です。ところが今そのジモティーに急激な変化が起きています。
2020年から探索を続けてきた店舗型の新規事業のモデル作りが完了し、来年は上期のみで8店舗→25店舗と店舗数を3倍まで急拡大。
今後月間3店舗ペースの出店を続け、2030年までに"最低"300店舗の出店と売上7.9倍の135億円を目指すという計画が発表されています
本日はジモティーの成長の軌跡を振り返りつつ、急成長中の新規事業について現地調査も合わせて考察していきます(気になりすぎて行ってしまいました)
タイムマシンモデルで始まったVC100%資本スタートアップ
同社は社名と同じジモティーという地域情報プラットフォームを運営する企業で、主に不用品の譲渡がメインの用途となっています。
メルカリなどと異なる点として、情報の掲載や取引にかかる費用は基本的に無料となっておりマネタイズは広告で行われています。

2024年12月期通期決算説明資料
ジモティー成長の軌跡
その設立は2011年となっており、インフィニティーベンチャーズというVCの100%資本かつ、出資元VC代表の小野氏を代表として設立されています。
このVC主導で立ち上げられるスキームは『カンパニークリエーション』と呼ばれ、国内だとライフネット生命やGENDA、USではディープテック系の企業で事例が多く存在。
ジモティーは、クレイグリストその中国のクローンである58.comを含む複数の中国の同業を参考に立ち上げられており、中国の同業にはアポをとってヒアリングツアーまでしてたそうです。。
設立年の2011年にはリクルートから社長として現代表の加藤氏を招聘し代表を交代、小野さんは他投資家からの調達が進んだ後、取締役も退任されています。
立ち上げ当初はメルカリ等と同じく、情報の掲載者が少ないため観覧者も少なく掲載者が集めづらいという、2サイドプラットフォーム特有の初期の立ち上がりの苦しみに直面します。
そこから自社でのコンテンツの作成無しにUGCでのSEO集客が見込みやすい、現在も主力の中古品取引にフォーカスすることで、2013年に月間140万人訪問/1100万PVを達成。

成長可能性に関する説明資料(2020年2月)
現在も大株主であるプロトコーポレーションやドコモからの調達を行いつつ広告宣伝投資を続け、2020年に上場を果たします。
2024年度の売上高はYoY+1.3%の17.7億円、営業利益率は31.5%。売上自体は21年度〜24年度までほぼ横ばい。
PV数も月間平均3.2億回、新規投稿数も97万件でYoYでは減少と、高い収益性を誇る成熟期に入ったサービスであることが伺えます。
売上の内訳としては既存のジモティー事業はYoYで減収、新規事業のみがYoY+41%と急速に立ち上がっていることが分かります。
まずは急成長する新規事業の前にその基盤を支える超高収益な既存事業について考察していきます。
国内圧倒的No.1のクラシファイドサービス
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- 店舗あたり利益1,000万円。自治体連携で実現されたローコストモデル
- ジモスポの他店舗展開を軸とした売上7.9倍を目指す成長戦略
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