ピンクマネーで売上3,000億円。圧倒的な資本力で築かれたDMM帝国
アダルト事業からスタートし、FX、ゲームと幅広いポートフォリオを保有するDMM。直近では救急車開発や海外サッカークラブの経営にまで手を広げ、売上3,400億円という巨大企業になっています。
今回はDMMの事業領域の全体像と、独占的な参入障壁を築いている成人向け事業、それをもとに加速する新規事業への投資について考察していきます。
アダルトから海外サッカークラブの経営まで。数字で見るDMM
DMMは新宿歌舞伎町で露天商をしていた亀山氏が、レンタルビデオ事業で得たキャッシュをAV制作に投資し、アダルト事業で成長してきました。
2024年現在、売上高3,476億円、会員数4,101万人、従業員数4,628人と、名実共に日本を代表するインターネット企業です。2017年のBloombergの取材によると、DMM株を中心とした亀山氏の総資産は35億ドルであると推定されています。DMMは外部からの調達を恐らく行なっておらず、今後もそのニーズは無さそうですが、仮に評価額をつけるとすれば、日本最大のユニコーン企業であると考えられます。
特徴的なのはその事業領域の幅広さで、アダルトから太陽光発電、FX、動画配信まで幅広く事業を展開。変わり種では、直近ベルギーサッカー1部リーグチームの経営権を取得している他、救急車等の特殊車両の開発、水族館の経営等も行っており、事業数は何と60を超えています。
その中でも主力が祖業のアダルト事業、FX事業、ゲーム事業です。DMM.com証券の23年度の純利益は82億円、ゲーム事業は20年度の売上高が663億円、DMM.comの17年度の純利益は117億円となっており、一つ一つの事業の規模が非常に大きいことが分かります。多角化を進めてきたことで、2019年時点ではアダルト事業の売上比率は3割程度まで下がってきているそうです。
同社HPより
同社HPより
ピンクマネーを投資原資に『やどかり型』で事業を拡張
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